2017年9月29日金曜日

聖一国師のお墓

静岡市の秘境の温泉、濃い温泉の梅ヶ島温泉です。


安倍街道(県道29号線)を梅ヶ島に向かって上ってくる途中、蕨野わらびのというところに医王山回春院というお寺があって、その山腹に、聖一国師しょういちこくしのお墓(写真)があります。

聖一国師(円爾)は鎌倉時代、13世紀初頭の建仁2年(1202年)、安倍川あべかわ最大の支流である藁科川わらしながわの上流、栃沢とちざわというところに生まれ、久能寺くのうじなどで学び、宋の国にも渡航した臨済宗の高僧です。

今の静岡市で生まれた聖一国師は、宋の国から仏教の経典とともにお茶の実を持って帰り、それを静岡市の足久保あしくぼというところに蒔き、それが静岡茶(本山茶ほんやまちゃ)の始まりとなったと伝えられています。

聖一国師は、静岡茶の始祖なんです。

回春院は、聖一国師が母の実家の近くに開いたもので、医王山回春院という名の通り、お茶を人々の健康のために役立てようとしたんだそうです。