静岡市の秘境の温泉、濃い温泉の梅ヶ島温泉です。
写真は、昭和14年の夏に、梅ヶ島温泉の梅薫楼に滞在した、歌人の吉井勇です。写真の原典は、昭和30年の『アサヒグラフ』新年号に掲載されたものです。(現時点では著作権がなくなっています。)
吉井勇は、梅ヶ島温泉滞在中に短歌を残していて、それが『史話と伝説 梅ヶ島物語』にも掲載されていますので、いくつか紹介します。
天平の昔より湧く湯を浴めば思いはるけくなりにけるかな
あめつちの大きこゝろに親しむと駿河の國の湯どころに來し
金の湯に一夜浴みなばうつし世の憂いかなしみなべて忘れむ
この中の二番目に紹介した歌は石碑になっていて、梅ヶ島温泉おゆのふるさと公園の中にその石碑があります。