梅ヶ島温泉の歴史(1)
静岡市の秘境の温泉、濃い温泉の梅ヶ島温泉です。
今回から何度かに分けて、『史話と伝説 梅ヶ島物語』という本の中から、梅ヶ島温泉の歴史などについてご案内します。
まずこの本は、志村孝一氏により編集され、昭和57年1月20日に「史話と伝説梅ヶ島物語刊行会」により発行されたものです。当時の定価が1,500円となっていますから、少部数が印刷(印刷所は長田文化堂さん)されたようです。
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(52ページ「九、梅ヶ島温泉」より)
梅ヶ島温泉の発見については諸説あるようですが、「おほさざきのみこと」と呼ばれた仁徳天皇のころ、あるいはその一代前の応神天皇のころには、梅ヶ島の地から砂金が発見されていたといい、その頃には梅ヶ島の温泉も発見されていたという説が紹介されています。
もし砂金がそのころ発見されたというなら、温泉が同時に発見されていてもおかしくないでしょう。
もしそうなら、応神天皇、仁徳天皇の時代というのは西暦で3世紀末から4世紀のころとされていますから、今から1,700年前ということになります。