先日予告しておいて遅くなってしまいましたが、かつて静岡市立登呂博物館で発行された『安倍の金山の歴史と伝承 黄金の谷の輝き』という本の内容を少しだけ紹介します。
ここ梅ヶ島は戦国時代から江戸時代初期を全盛として金を産出したことでよく知られていて、梅ヶ島に村々が栄えたことも、そうした経緯があってのものだといわれています。
本(登呂博物館で開催された特別展)のタイトルにもなっている「安倍の金山(かなやま)」というのは、かつて安倍川上流域の山々のあちこちで金が掘られたわけですが、広域にわたるその山々が「安部山」で、そのうちの金が掘られた山々を指して「金山(かなやま)」と呼んだんだそうです。
今では「安部山」という呼び方はされなくなっていますが、「かなやま」と読む「金山」については、梅ヶ島温泉に通じる県道29号線「梅ヶ島街道」の梅ヶ島地区内にある「金山トンネル」などに残っています。